当サロン受診前、整形外科にて画像検査あり
L4/5間の黄色靭帯嚢腫
ドクターの所見はおそらく坐骨神経痛ではないかと
症状:右臀部の鋭い痛みと右大腿外側部への放散痛
当サロンにての所見:
歩行時不安定感にて松葉杖をついて来院、座位にて骨盤前傾、腰椎前腕の姿勢にて疼痛増悪。座位から歩行開始すぐに疼痛増悪しすぐに座りたくなる。
臀筋の硬さ、筋硬結に左右差があり右の臀部の方が硬い。並びに股関節可動域にも左右差あり、右股関節外旋可動域減少、右大腿四頭筋の短縮あり。
検査:
右大腿筋膜張筋の圧痛と痛みのある部位への放散痛あり。
右大腿筋膜張筋の軽いトリガーポイントリリースにて骨盤の前傾時疼痛軽減、歩行初期症状軽減。
症状悪化の危険性を考慮して初回は抹消部位への刺激を最小限にして終了。
2回目:
初回来院時と症状に大きく変わりなし
大腿四頭筋の短縮にて右股関節の伸展制限が強いため姿勢不良の改善も含めアプローチ方針を四頭筋の弛緩に優先順位を変更
体への負担を最大限軽減させるため右大腿四頭筋、特に大腿直筋の選択的直接リリース。
結果、股関節外旋、伸展可動域向上。立位姿勢と歩行の安定感向上
症状の大きな軽減はなし
3回目:
3回目来院時、痛みの大幅な軽減があったと報告頂く
まだ、歩行時不安定感と右臀部、大腿外側部の痛み体勢によって残存
2回目の施術時に行った施術にて股関節の可動域、周囲筋の柔軟性は向上したままで良好
2回目同様、大腿直筋の直接リリースと施術の刺激に慣れて来たので腹部の呼吸筋短縮除去にて終了
4回目:
施術4回目にして痛みの急激な寛解
骨盤前傾時の鋭い痛みと大腿外側の放散痛クリア
座位からの歩行の疼痛もクリア
右股関節の可動域と筋短縮の残存は若干あるものの筋出力、可動域ともに正常に近い状態で良好
前回同様の施術と腹臥位にて臀筋の直接介入と姿勢改善の為の胸椎の優しいモビライゼーションと周囲の筋短縮除去にて終了
以降、継続してメンテナンス。いずれも週に1度の施術をキープしたまま予後観察し数回良好であれば施術間隔を空けていく予定。
坐骨神経痛の特徴として、坐骨神経への牽引力が働くことで疼痛増悪する傾向があるが今回は腰椎伸展時、疼痛増悪傾向だった為、黄色靭帯嚢腫による圧迫は多少たりともあったと推測した上で、腰痛の伸展が過剰に起こらないよう骨盤前傾に関与する周囲の筋肉に対してアプローチをかけて行った。
骨盤、股関節の連動が良くなり、腰椎の伸展を過度に行わなくても姿勢が伸ばせるようになり、嚢腫によるさらなる圧迫を防ぐことで抹消への痛みの改善に繋がったと推測。
痛みの他に予防策として足部アーチの低下により起きている骨盤の前方スライドを防ぐ為、足根骨のモビライゼーションと筋硬結リリースに加え軽い足底のエクササイズを行い姿勢不良から四頭筋や骨盤周囲の筋肉が硬くなるループを予防していく方針で日常生活動作の向上も目指していく。
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