慢性腰痛の原因と治療法

こんにちは。誠一郎です。

今回は慢性腰痛から少しでも脱却できるように腰の構造について説明しますのでしっかりとお読みください。

脊柱(せきちゅう)の解剖学

まず、脊柱とは椎骨(ついこつ)という骨が積み木のように縦に連結したものです。上から頚椎(けいつい)、胸椎(胸椎)、腰椎(ようつい)、仙椎(せんつい)、尾骨(びこつ)があります。

専門用語では英語の頭文字をとって、 頚椎はCervical spineサービカル・スパイン(C1〜C7)、胸椎はThoracicソラシック・スパイン(T1〜12)、腰椎Lumbarランバー・スパイン(L1〜L5)と呼びます。

側面から見ると、頚椎、胸椎、腰椎は前後に湾曲しています。これを生理的湾曲(せいりてきわんきょく)といいます。

生理的湾曲とは自然現象のことで人間であればこの湾曲が普通の状態であるということだと思ってください。

頚椎、腰椎は前湾(反っている)胸椎、仙椎は後弯(丸くなっている)の状態になっています。

腰椎はこの脊柱(せきちゅう)が頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙椎1個、尾骨1個、の合計26個ある内の仙椎の上5つ(赤い部分)が腰椎になり、我々が認識する「腰」という範囲になります。

そしてこの脊柱の椎骨(ついこつ)という一つ一つの骨は各エリアによって形状が違い特徴も違います。その椎骨の特徴を観察すると腰椎の機能や役割が分かってきます。

腰椎の役割

腰椎の主な役割としては、1.体重を支える、2.腰椎の椎間板や椎間関節が動くことにより体を曲げたり伸ばしたりできる。3.脊柱管内で神経を保護する、です。

上記の脊柱の解剖学にて表記したように、仙椎がある骨盤の上5つの部分になりますが、もともと四足歩行から二足歩行になった人間は上半身の重みを足、骨盤で支えるようになったことから腰椎にはかなりの負担が掛っていると考えられます。

そのため上半身の重みをしっかりと支える為にも脊柱の中では一番太くて大きい形状をしております。

腰椎は太く大きいことで体重を十分に支えられる強度を持っている事がわかると思いますが、腰椎の難しい所は支えるだけではなく体を曲げ伸ばししたりと動くことも重要な役割です。

つまり、支える(固定)と動く(柔軟)を両立しなければならないのです。

ここが多くの慢性腰痛の原因について考える叩き台になり、治療の戦略を組み立てる重要な基礎情報になります。

結論、「腰椎は支えること」を優先に考えて頂きたい。

これについては腰椎とその他の関節の可動域を知ると納得して頂けるかと思います。

まず腰の可動域ですが、お辞儀や反らせる動きはそこそこ可能だが、回旋動作に関しては極端に可動域が少ないことがわかると思います。

腰の回旋(かいせん)いわゆる捻るという動作をする時には腰椎は限界まで捻ってもせいぜい5度〜10度までしか回旋できません。

では他の関節の可動域を見てみましょう。

【胸椎可動域】

【頚椎可動域】

いかがでしょうか?

腰椎は可動性はあるものの、胸椎や頚椎に比べて腰椎の可動域がいかに少ないかがわかると思います。

皆さんが日頃腰を捻っているように思う部分は実は腰以外の助けがあって捻ることができているのです。

では腰が痛むという状況はどんな時に引き起こされるのでしょうか?

腰痛のしくみ

さて、腰椎の構造と役割はご理解頂けましたでしょうか?

この腰椎の仕組みがわかれば慢性腰痛とはどう向き合って行けばいいのか分かってくると思います。

完結にお伝えすると腰痛の原因とは腰の「動き過ぎ」が問題となって引き起こします。

上記の、腰の役割について、の部分で腰椎は他の関節に比べて可動域がとても少ないと表記しました。

ここで重要な言葉が

ハイパーモビリティ(Hypermobility)と

ハイポモビリティ(hypomobility)です。

ハイパーモビリティ(Hypermobility)とは、関節過可動性といい、主に関節が通常の関節可動域(通常の範囲)をこえて動かす能力のことを説明する為に用いられる用語です。

ハイポモビリティ(hypomobility)はその逆で通常の関節可動域よりも動きが低下している状態を言います。ハイポモビリティーになる要因は組織の瘢痕化、慢性的に硬直した筋肉、神経障害などがあるのですが、特に慢性的に硬直した筋肉によって動きが悪くなります。

どこの関節にも当てはめることができる言葉ですが、慢性腰痛の方の多くは腰椎がハイパーモビリティーになってしまった際に痛みや違和感や重さを感じやすいです。

つまり腰椎の通常可動範囲の動きを超えたときに関節に無理がかかり痛む。

ではどうしたら腰椎がハイパー(動き過ぎ)になってしまうのか。それは腰椎以外の関節がハイポ(動きの低下)になってしまう時に起こります。

周りの関節の可動域が低下した分、腰椎が動き過ぎてハイパー(動きすぎ)になり腰痛になってしまいます。

こんな感じです。

この腰椎以外でハイポ(動きの低下)になっている関節を復活させることができれば腰に負担をかけることは大幅に減り、慢性的な腰痛から脱却することができるのです。

ハイポ(動きの低下)になってしまう関節は股関節、胸椎、肩甲骨、肩関節、足関節などが上げられますが、腰に負担をかける確率が高い関節は股関節と肩関節になります。

今まで私が治療してきたなかでも股関節と肩甲骨の動きを元に戻すと腰痛が楽になる確率が高いです。

余談ですが、私はもともと痛みのある部分に問題の9割はあると思って治療にあたって来ましたが、この考え方に出会ってから腰痛だけに限らず、首や方、股関節、膝、足首など様々な不調の悩みに対しても結果を出すことができ、より多くの人の力になれるようになったと思っています。

話はもどりますが、慢性腰痛の多くは他の関節の動きが悪くなってしまったことによって腰椎がハイパー(通常より動き過ぎ)になってしまうことが原因になるのです。

治療法

当サロンではこれまで習得してきた技術や知識などの様々なエッセンスを集約して治療の手技を症状に合わせて選択しますが、慢性痛の方に有効な手段として主にダイレクトストレッチという手技を使います。

ダイレクトストレッチとは?

ダイレクトストレッチとはその名の通り筋肉全体のストレッチではなく、ピンポイントで一番硬くなっているトリガーポイントに対して圧を加える直接的なストレッチです。

トリガーポイントとは?

トリガーポイント(Triger Point: TrP)とは索状硬結と呼ばれる爪楊枝程の塊が筋肉の中に局在して出現した状態を指します。腰痛や痺れの原因がこのトリガーポイントであればこの硬結を圧迫することで普段感じている痛みに類似した症状が出現します。

引用元:トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル

私はこのトリガーポイントに対してのダイレクトストレッチがとても有効かつ再現性が高い手技だと感じ数年前から慢性痛腰痛の方には積極的に使用しております。

しかし、このトリガーポイントは爪楊枝程の塊や時には爪楊枝よりも細く小さい場合があるため的確に捉えることが普通の人では難しいものです。私はこのトリガーポイントに対しての触診や刺激を入れる深さや角度など細かいレベルで独自で研究を重ねて腕を磨いてきたので的確に処理できるようになっておりますので理論は正しくても技術が追いつかず折角の機会を無駄にすることは限りなく少ないと思いますのでご安心ください。

治療の方針とサポート

当サロンでは、慢性腰痛に対しての治療は上記のように痛みの引き金になっているトリガーポイントへのアプローチを行い痛みの緩和を図っていくことが基本です。

それに伴い慢性腰痛の方はこのトリガーポイントが今後出現しにくくなるようセルフケアをレクチャーしたり、筋肉が固まらないよう悪い日常生活習慣を一緒に見つけ姿勢の改善に取り組んでいくことが重要になってくると考えております。

薬や注射のように単に痛みが一時的に落ち着くだけではけして治った訳ではなく、対象療法と同じになってしまうので、日常生活の習慣まで見直すことでより根本的な治療になりますので患者様の努力あっての慢性痛からの卒業だと思っています。

慢性腰痛の治療は当院では平均して5回から10回程になりますが、患者様が今まで溜め込んできた度合いによって変わりますのでまずはご相談頂き状況が分かれば適切な治療のプランを提案できますので悩みがあればまずは相談だけでも構いませんのでお気軽にメールくださいね😊

諦めずに一緒に腰痛から卒業しましょう❗

整体サロンArs【アルス】

〒464-0802

愛知県名古屋市千種区星が丘元町2-9星ヶ丘マンション902号室

090-1755-6904

コメント

コメントする